エリック・クラプトン 『461オーシャン・ブールバード+16』 デラックス・エディション SHM盤

  • 2010/07/16(金) 23:00:00



私はリマスターで多少音質が向上しようがCDを買い直すことなんてしない。
そんな金があったら別のアルバムを聴きたいからだ。

だけどこのデラックス・エディションには負けた。(苦笑)
CDを買い直すのは初めてだ。


私は’70年代のクラプトンはみな好きなのだが、その中でもこの『461オーシャン・ブールバード』は一番好きなアルバムだ。
夏が近づいてくると今でも聴きたくなってしまう。

ただ初めて聴いたときは自分としてはかなりショボ〜ンとしてしまう内容だった。(笑)
高3の夏休みに入る前のことだ。
ちょうど今ぐらいの時期だっただろうか。

エリック・クラプトンと言えばギターの神様。
ギターの神様というからにはそのギター・ソロをたっぷりと聴けると思っていたのだ。
レイド・バックしていようが何だろうがその前年に買った”いとしのレイラ”くらいには弾いてくれているんだろうと期待していたのだ。

ところがこのアルバム。
あろうことか肝心のギター・ソロが全く聴こえてこなかった。。。orz

あまりにも地味!
これのどこが名盤なんだろう?とがっかりしたのをはっきり覚えている。

しかし高校生が乏しい小遣いをやりくりして買ったLPだ。
そうそう簡単に諦めるわけにはいかなかった。(苦笑)

がっかりしながらも何度か聞き込むうちにじわじわと引き込まれていったのだ。

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アルバムはスライド・ギターのリフが印象的な”マザーレス・チャイルド”で始まる。
そして2曲目の”ギブ・ミー・ストレングス”はオレにやり抜く力をくれと歌うスロー・ブルーズ。
’70年代のクラプトンのアルバムには必ず自分の内面を吐露するようなナンバーが一曲はあってどれも大好きだ。
続く3曲目の軽やかなボ・ディドリー・ビートの”ウィリー・アンド・ザ・ハンド・ジャイヴ”。
A面は特にこの1〜3曲目の流れが大好きだった。

そして一息つくような感じでイヴォンヌ・エリマンの柔らくて透明感のあるヴォーカルが聴こえてくる4曲目の”ゲット・レディ”の静かで不穏な感じ。
その不穏な感じが爆発するようなボブ・マーリィ作の”アイ・ショット・ザ・シェリフ”でA面が終わる。


B面はエルモア・ジェームスのブルーズ・ナンバーで幕を開ける。
続く2曲目の”プリーズ・ビー・ウィズ・ミー”は一転してじんわり心に響いてくるアコースティックな小品。
そして3曲目の種を蒔いてそして花を咲かせようと歌う”レット・イット・グロウ”。
この美しい2曲がアルバムの白眉ともいえる存在で本当に感動的だ♪

その感動をやんわりと解きほぐすような”ステディ・ローリン・マン”を挟んでアルバムは”メインライン・フロリダ”で爽快な余韻を残して終了する。


A面・B面とも起承転結があって一枚のアルバムとしては本当に完璧だ。

そしてこのアルバムの最大の魅力。
どのナンバーも歌われている内容は決して爽やかなものではないのだが、演奏やヴォーカルからは力みもなくドブロ・ギターやスライド・ギターそしてオルガンの響きがなんとも涼やかで軽やかなのだ。

なんともいえない爽やかさを感じてしまう。

ただその爽やかさというのも病み上がりの爽やかさとでも言うのだろうか。
まだまだ本調子では決してないしまだ不安も残る。
それでもやっと病気から抜け出れた気持ちの良さ。

そんなものが歌心となってアルバム全体から溢れているように思えるのだ。
本当にこれまでに何回繰り返して聴いてきたか分からない。


高3で学生最後の夏休みの午前中。
ジョー・ウォルシュの『ロスからの蒼い風』
ととも夢中になって聴いていたのがこのアルバムだった。
モラトリアムな最後のひと時を楽しませてくれた大切なアルバムでもあったのだ。(苦笑)

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で、このデラックス・エディションの目玉とも言うべきロンドンのハマースミスでのライブを収録した2枚目のCD。

大好きな”レット・イット・グロー”がライブ・ヴァージョンで聴ける♪
他にも”リトル・ウィング”や”マイ・ウェイ・ホーム”が入っているとおおいに期待していたのだが。。。


これが当時酷評されていたレイド・バックというやつか。(笑)

私は所謂レイド・バックって嫌いじゃ無いんだけどこれはちょっと緩い。
もちろん本編というか1枚目の『461オーシャン・ブールバード』に比べればクラプトンのギター・ソロもたっぷり聴けるのは確かに嬉しい。
でもどこにもシャープなところが感じられない。

私には一回聴けば充分かなという内容だ。


ということで20年ほど前に買ったCDに比べれば確かに音質も向上して聴きやすくなった『461オーシャン・ブールバード』本編の方ばかりを聴いている。
それもせっかくの”+16”のうちの”+4”のボーナス・トラックは飛ばして。(笑)


やっぱりオリジナルに敵うものは無い・・・・・のかな?(苦笑)

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