『遠雷』 根岸吉太郎監督 

  • 2009/07/01(水) 22:00:00




この映画を観るのはこれで3回目。

公開当時(’81年)に観たときはいかにもATGっぽい暗さがどうにも息苦しくて、だから邦画は駄目なんだよなぁなんて思ったものだったのに。

実際あの頃の地方都市なんてあんなもので、私の済む地方もリーゼントやパンチパーマの兄ちゃんがいっぱいだったし、自分も20歳で焦燥感みたいなものを一番持っている頃だったから余計に息苦しさを感じたんだろう。
何もお金を払ってまで自分に近い重苦しい日常なんかは観たくないよね。(笑)。


それが5年ほど前になんとなくビデオを借りて20数年振りに見直してみたらとても面白くて見入ってしまった。
こんなに面白かったなぁと。。。

最近は歳を取ったせいか時折テレビから聴こえてくる昔の演歌が妙に心に沁みてくる瞬間があって、私も生粋の日本人だなぁなんて思ってしまう。(苦笑)

それと同じような感覚でこの映画に焼き付けられた青春の行き場の無い暗さや焦燥感、そして田舎の風景が妙に心に沁みてしまった。
今となっては願ってももう決して戻って来ないものばかりだ。
なんだか全てが懐かしくて愛おしくなってしまった。
昔からタイプでは無い石田えりでさえも。(笑)

それもやっぱり主人公と仲間や家族との関係が生臭さも含めて極めてリアルに描かれていたからだろう。
もちろんそれら青春の焦燥を体現した主演の永島敏行やジョニー大倉も見事だった。
特に永島敏行は農家の兄ちゃんにしか見えないし。

また脇を固めたケーシー高峰がまた絶品もの。
この頃はまだまだ”濃い”役者さんがいっぱいいたよね。

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今回は観終えてからボンヤリと、この主人公達は今どうしてるんだろうなんてことに思いを馳せてしまった。

今でも元気でハウスをやっているんだろうか?
もう孫の一人や二人もいるんだろうか?。。。。なんて。



ま、歳を取った証拠だ。(苦笑)
でもなんにしてもあんなに熱い夏がやってくることはもう無いしね。

何年かするとまた観たくなってしまうんだろうなぁ。
この映画。

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  • 2013/10/25(金) 01:12:40

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