ワディ・ワクテル 『RONIN/浪人』

  • 2008/10/23(木) 23:10:00

私はこれまで無駄遣いを重ねてそれなりの枚数のレコード/CDを聴いてきた。
もっとも最近は無駄遣い出来るほど小遣い貰ってないんですけど。(苦笑)

ま、それはともかく。
その手にしたレコード/CDもその時々を楽しませてくれはしても、ずっと愛聴盤になるようなアルバムって案外と少ないものだ。
数からするとほんの一握りにしかならない。

このアルバムはそんな数少ない中の一枚。

ワディ・ワクテル 『RONIN/浪人』  ’80年6月発売(7月だったかな?。。。汗)




ワディ・ワクテルというと’70〜’80年代にかけてLAを中心に大活躍した腕利きのギタリスト/ミュージシャン。
呼ばれて参加したアルバムは数知れず。
ジャクソン・ブラウン、ランディ・ニューマン、ダニー・クーチ、ウォーレン・ジヴォン、キース・リチャーズ。。。
皆、当時大好きな人たちだった。

最近では奥田民生のアルバムなんかにも!

特に印象深いのはリンダ・ロンシュタット(この人も懐かしい!)のバックで、彼女のボーカルに寄り添うように奏でていたギター。

この人のギターは特に指が早く動くわけではないし、特徴的なソロを引くわけでもない。
でも”歌”を大切にしたギタリスト/ミュージシャンだった。

そんな彼の初めてのリーダー・アルバムが発売されると知って、期待に胸を膨らせて例によって発売日前日の夜に石丸電気でフライングして買ったのだった。
って、まぁ我ながら良く憶えんてんなぁ。(苦笑)


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最初はいかにもちょっと甘くて爽やか〜なウエスト・コースト・ロック(死語)を期待していた私は面食らったものだった。

同じウエスト・コーストはウエスト・コーストでも、パンク洗礼後のウエスト・コーストを経由したようなストーンズ風のハードなロックン・ロール・アルバムだったからだ。

でもシャープではあるけれどソリッド過ぎないこのロックン・ロールに、直ぐに馴染んで夢中になってしまった。

そしてクリアなんだけどちょっと霞んだ霧の中から聴こえてくるような湿り気を帯びたようなサウンドも良い雰囲気だった。
ん〜と、これは私の安いオーディオ・セットの所為かもしれない。(笑)

中でも淡々としたミディアム・ナンバーだけど不思議な郷愁を感じさせて盛り上がりをみせるストーンズの『ダイスを転がせ』を思わせるようなA2の『夢に見た家路』。

ストーンズのキースのフリークだというワディのギターのカッティングが最高にカッコ良いハードなA4の『ランナー』
ワディ本人のボーカルも少し華には欠けるけどウォーレン・ジヴォン張りのワイルドさで迫ってくる。
こんなに歌えるギタリストだったのかとちょっと驚きだった。

そしてこの2曲に挟まれたA3の『タッチズ・エブリィワン』。
アルバム中唯一のスロー・ナンバー。
歌心に溢れて寂寞とした叙情味がなんともいえず魅力的なのだ。
ペダル・スティールの響きやゲスト参加のリトル・フィートのビル・ペインのシンセも良いアクセントになっている。

とにかくこのA面の流れが最高に素晴らしくて繰り返し聴いたものだった。

アメリカの演歌ロックの臭みが無い良質のアメリカン・ロック。
それがこの『RONIN/浪人』だった。


当然この後はまたワディの次のアルバムを!と待ち望んでいた訳ですが、結果として(今のところ)彼の唯一のソロ/リーダー・アルバムとなってしまっている。

しかし、何故このアルバムをこんなに長い間聞き続けることになったんだろう?とは思う。
隠れた名盤であることに間違いはないとは思うんだけど。
ま、愛聴盤なんて案外そんなものなんでしょう。(笑)

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日本版でリィシューしてくれないかなぁ。
それも絶対に歌詞対訳付きで。
別に紙ジャケにしなくって良いから。(笑)

それとニュー・アルバムを!
まだまだ老け込む歳(多分60歳)じゃないもんね。

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  • 2013/07/12(金) 19:09:38

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