笹本稜平 『還るべき場所』

  • 2008/08/19(火) 23:30:43

笹本稜平 『還るべき場所』



2008.08.13

なかなかの読み応えがありました。

主要登場人物達とその縦横の関係は良く練られていて魅力的だし、後半クライマックスの登頂シーンもこれでもかというくらいの困難の連続で骨太にグイグイと読ませてくれます。
エピローグもなかなかの余韻を残してくれてと。
エンターティメントとしては一級品ですね。

でも頭に’山岳’という冠がつくと。。。

やっぱり沢木耕太郎さんの傑作ノンフィクション『凍』や、同じフィクションでも夢枕獏/谷口ジローの『神々の山嶺』の迫力と臨場感には及ばなかったなというのが正直な所です。

ハラハラドキドキはしても標高7,000m超えの’寒さ’や’痛み’とか’苦しさ’をあんまり感じることが出来なかった。
ガラス一枚隔てた安全なところで芸達者な役者さん達が頑張ってるって感じですね。
エピローグも『神々の山嶺』の二番煎じという印象がどうしても拭えない。

ま、比べちゃいかんだろうと分かってはいるんですが、’山岳’を謳ってるからにはやっぱりね。(苦笑)

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する