YMO 『浮気なぼくら&インストゥルメンタル』

  • 2010/06/24(木) 22:43:47





’83年の発売当時は一二を争うようにして聴いていたアルバムの一枚だった。

しかし今や私もどこからどうみても立派に中高年。
”君に胸キュン”を含んだこのアルバムを今更聴くのも何やらこっぱずかしいものがあった。(笑)

さて私にとってYMOと言えば初期の胡散臭いエキゾチシズムはどこが良いのかまるで理解できなかったし、中期のテクノ・ファンクも重苦しくてどうにもダメだった。

このアルバムにしても珍しくポップに振ったと聞いてはいたが今ひとつ信用ならなかった。(苦笑)
それでレンタル・レコードを借りてカセットにダビングして聴いたのだ。

するとこれがなんと評判通りにポップで聴きやすいアルバムだった。
全体に突き抜けるような明るさと肯定感が印象的だった。

特に冒頭の”君に胸キュン”。
アルバム全体の印象を決定付けるようなカラフルな明るさと甘酸っぱいポップさを湛えたナンバーでこれには完全にやられてしまったのだ。

このポップさは多分に高橋幸弘に負うところが大きかったのだろう。
彼の”希望の河”や”OPEN MY EYES”なんかは空に登りつめていくような軽やかさがある。

そして坂本龍一でさえも?このアルバムではポップなのだ。(苦笑)
例えば”音楽”。
このナンバーも大好きだ。

このアルバムのおかげで高橋幸弘と坂本龍一を好きになったように思う。

そして今にして思うと日本語のアルバム(一部英語詞を含むが)として初めて満足を覚えたアルバムだったのだ。

で、忘れちゃならないのは細野晴臣。
彼のナンバーはファンクっぽい重さがあってちょっと異質な感じがあるのだがこのアルバムの中では逆にそれが良いアクセントになっているのだ。
さすが御大だった♪


そんなわけで’83年当時は夏の終わりまで夢中になって繰り返し繰り返し聴いたものだった。

ただ”君に胸キュン”が大ヒットしたおかげでいつまでも大っぴらに聴いているのが恥ずかしくなってくる時期というのがあるのだ。
少し前に流行った服を身につけるのが恥ずかしいのと同様に。

しばらく封印してからまた聴いてみようと思っていたらいつのまにか27年も経っていた。(汗)


しばらくぶりに聴いたこのアルバム。
昔の印象と変らずに相変わらずキラキラと輝いていた。
賞味期限は切れていなかった。
それが何より嬉しい。

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抱き合わせのインスト・アルバムの方はやっぱりいらないな。(笑)