奥田英朗 『イン・ザ・プール』

  • 2007/08/17(金) 23:55:54

2007/8/12 読了

どこか捩れた精神科医と、そこを訪れるどこか歪んだ患者達の物語。
精神科医の捩れ具合がうまい具合に一回転するころ患者も快方に向かうというありがちと言えばありがちな展開。
でもシニカルたっぷりではあっても突き放さずに暖かい目線をもって描いていてくれるので後味もなかなか爽やかで良い。

個人的にはだんだんと素が出てくる(?)コンパニオンのオネーサンのお話が一番良かったかな。

しかし、この奥田英朗っていう人はこうしたどこか捩れた人を書くのが得意なのかな?
こないだ読んだ『サウスバウンド』もそうだったし。
でもこういうのはキライじゃない。っていうよりも大好きだ。
遅ればせながらファンになりました。
次は直木賞受賞の『空中ブランコ』だな。
(図書館)貸し出し中でないと良いけど。(苦笑)

ブルー・ナイル 『ピース・アット・ラスト』

  • 2007/08/17(金) 23:53:37



ここ10年ほどの間で自分の5指に入るアルバム。

アコースティックな肌触りの中にシンセが絶妙に絡むサウンドプロダクション。
『諦念と希望』『生への喜びと不安・哀しみ』そんな感情が見事に溶け合い一つになった歌詞。
祈りのように聞こえる静かで激しいラブソングの数々。
なかでもポール・ブキャナンの味わい深いボーカルが素晴らしい。

癒しって言葉はあんまり好きじゃないけど、いろんなことに少し疲れ始めた人には優しいアルバムです。
ま、ワタシにピッタリってわけか。(笑)

【蛇足】
自分はそれまでブルー・ナイルのことを良く知らなかったんだけど、ライナー・ノーツに元ザ・バンドのリーダーだったロビー・ロバートソンのセカンド・アルバムに参加ってある。
えっ、こんな印象的な声の人いたっけかなぁと思ってそのアルバムを引っ張りだすと、そのアルバムで一番好きだった歌に参加していた。
ワタシはそのボーカルはやっぱりザ・バンドのボーカルの中で一番好きだった、リチャード・マニュエルの生前のテイクをうまく当てはめて使ったものだとばかり思っていた。
そうか、あれはポール・ブキャナンだったんだ?とビックリした。
まったく、思い込みとは力強いものだ。(苦笑)