『花とアリス』

  • 2007/08/09(木) 23:59:10

岩井俊二の映画はかなり好きなんだけど『花とアリス』は暗い短編映画ってずっと勘違いしていて見ていなかった。
一応普通の映画だったんだと知って、他にあんまりみたいのも無かったんである週末DVDレンタルで恐る恐る観ることにした。

映画はいつもの岩井俊二そのもの。
透明感漂う冬の朝の景色と息の白さ。
少女達の自然な会話と笑顔。
どこかしら映画を感じさせてくれるスタイリッシュな画面構成の中を他愛無いエピソードを積み重ねて淡々と物語が進む。
この雰囲気とテンポに浸っているのがとても気持ちが良い。

ワタシはここ数年は洋画をほとんど見なくなってしまった。
というよりもアメリカ映画が一部の作家を除いてどうにも鼻について見れなくなってしまった。
なので最近は邦画ばかりを見ている。
実際、普通に面白い映画として成立している邦画が増えているような気がする。
昔は日本の日常風景などが画面に映されるだけでどうにも貧乏臭い感じがしていやだった。
また映画自体が古くさかったりウソくそかったりしてあんまり見る気がおきなかった。
近頃は年取ったせいか日本の日常風景も演歌のように沁みたりして。(苦笑)
しかし見終わった後でこれって映画?それともテレビドラマ?っていうのも結構あったりするのも事実。

でも『花とアリス』の見終わった後の幸福感は間違いなく映画そのもの。

そして岩井俊二はいつも少年少女をとてもキレイに映し出す。
『ラブレター』の酒井美紀も可愛かったなぁ。えっと、また横道にそれた。(苦笑)
もちろん鈴木杏も良かったけど、やっぱり蒼井優が素晴らしかった。
透明な存在感とでもいうんだろうか。
『フラガール』は確かに良かったけど彼女も映画も周りの評判ほどとは思えなかった。
多分メイキングの方が面白いんでは?
こちらは、どこまでが監督の演出なのか分らないけど、とにかく彼女のしぐさや表情の一つ一つがとてもキュート。
先輩にウソがばれさすがに謝んなくちゃいけないでしょってシーンでどう切り抜けるかと思っていたら、いきなり鼻を両手でつまんで『ゴ・メ・ン・ナ・サ・イ』って。。。
かっ、かわいい!こりゃ、誰でも許しちゃうよ。
オジサンこれ一発でやられちゃいました。(照れ)

まっ、何はともあれ久しぶりに心に残る映画を見れたなぁと大満足でした。(笑)

【蛇足】
平泉成が蒼井優のお父さん役で出ているんだけど、実はリストラされて生活に貧窮しているだとか、経営している会社が倒産しそうだとかの展開になるんじゃないかと思っていらないところでドキドキしてまった。
ホントにカッコイイお父さん役だったのね。(笑)