名画座ライフ

  • 2007/08/08(水) 23:59:05

新潟には20数年前まで『名画座ライフ』っていう映画館があった。
今で言うミニシアター寄りの2番館。
100人も入ると満員の小さな箱で、トイレの水周りだとかタバコだとか場末の匂いが漂っていた。
でもそんな匂いも含めてすごく好きな空間だった。
何より映画好きのためにプライドとポリシーを持ってシブい二本立てなんかを安い入場料で
上映してくれてたりしてて貴重でありがたい存在だった。
ここでは『アメリカン・グラフィティ』だとか後で名作と呼ばれるようになった映画も結構見たなぁ。

で、ここに最初に行ったのは中学1年生のとき。
観たのは『ベン・ハー』。
500円札(!)を握り締めて観に行った。
確か入場料と往復の電車賃を合わせても500円で足りた筈だった。
小遣いの少ない学生の頃はホントに助かった。
新潟駅から映画館のあった古町までは中坊なんで当然テクテク歩いていった。
バスに乗るなんて考えもしなかった。
お昼?お袋におにぎり握ってもらって映画見ながら食ってたっけかな。
まったくのマナー違反でした。(笑)
えーっと、映画の感想全然語って無いなぁ。まぁライフの想い出話ということで。

ここでの一番の想い出は中学2年の夏休みに観に行った、『明日に向かって撃て』と『卒業』のアメリカン・ニュー・シネマの名作二本立て!
期待していたのは『明日に向かって撃て』の方でこちらはもう期待通りの面白さだった。
『卒業』は実は全然期待していなかったんだけど、すごく良かった。
主題歌を歌ったS&Gのベスト盤なんかも後で買ってしまったくらい。
で、、、ホントの想い出話はその後すぐの夏休みの登校日のこと。
当時すごく好きだった女の子と少し話すことができて、そしたらその娘も観に行ってたってことで話が少しだけ盛り上がって嬉しかった。
日にちがずれてたら偶然のデートになってたのになぁってちょっぴりガッカリもした。
まっ、なんてことのない、淡くて甘い想い出です。(照れ)
ライフとは直接関係ない想い出だな。(笑)

それともう一つの想い出は、19歳の秋に見た『ヤング・ゼネレーション』っていう隠れた佳作。
たまたまこの映画の主人公の境遇と当時の自分の状況がよく似ていてすごく自分を勇気付けてくれた。
『大丈夫、大丈夫、やれる!』なんて。背中を後押ししてくれた映画だった。
あんまりにタイミングが良かったもんでなんだか忘れられない映画の一つです。
主演のデニス・クリストファーって今どうしてんのかなぁ?

その後は名画座ライフも他の映画館と同様に経営が苦しくなっていったようでポルノ(AVじゃないよ)だとかもやるようになって段々と普通の2番館みたいになっていってちょっと寂しかった。
それから自分も2年半ほど新潟を離れていた時期があってその頃に閉館してしまった。

今はレンタルDVDも充実して映画館に行くことも無くなったけど、
昔は映画館に行くか、TVで好みの映画を放送するのを期待して待つしかなかったから、映画館に行くってこと自体がすごく楽しみなことだった。
特に小遣いの少ない学生の頃は、今日は当たりかな外れかななんて考えながら明かりが落ちて緞帳が開くのをワクワクしながら待っていたもんだ。

まっ、昔に戻りたいかっていうとそうでもない。
だって今の方が圧倒的に便利だもんね。。。ちっと寂しいが。